新型コロナウィルス感染症拡大を経験して

Chapter01長期的視点に立った企業価値の向上を目指して

新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、人々の健康・生命は脅かされ、社会・経済、また企業活動は非常に大きな影響を受けています。人の動きや物流の世界的な遮断、経済活動の停滞、国際金融市場の不安定化などによって、短期間のうちに深刻な不況に陥りました。このような世界規模の危機的状況により、人々の価値観や社会生活のありように大きな変化が起こっています。その変化に対応すべく、コロナ禍における当社グループの未来に向けた方針を示します。

掲載情報は、レポート作成時点(2020年10月1日)のものです。

従業員の安全確保と事業活動の継続

会社の意思決定

 当社グループでは、新型コロナウイルス感染症対策として、国や地方自治体の緊急事態宣言などを受けて、その折々の状況に応じて当社独自の緊急事態通知をグループ各社へ通達いたしました。加えて、社内の各関係部署からのアドバイスを具現化するなどの措置を取りました。
 今回のコロナ禍ではいわゆる「新常態(ニューノーマル)」が2年以上継続すると考えており、今後も、新常態を前提にした働き方や個人評価のあり方などについて模索していく必要があります。新型コロナウイルス感染症対策としてすでに実施しているリモート会議では、意思が十分伝わることや移動時間の短縮により業務効率向上を実現することが判明した一方、対面で話をすることの重要性を実感しました。また在宅勤務は、感染防止や時間効率の観点からは有用である反面、生活空間内での業務は公私の区別が付けづらく、勤務時間が不規則になり時間外業務が増えやすいという側面もありました。各対策におけるメリット・デメリットを踏まえて試行錯誤を繰り返し、できるところから実施しております。今後もグループ一丸となり、この難局を乗り切ってまいります。

住江織物(株)代表取締役専務 飯田 均
住江織物(株)代表取締役専務 飯田 均

企業としての社会的責任

感染拡大の防止

 新型コロナウイルス感染症拡大防止のために、日常業務に関連する指針として感染拡大防止のガイドラインを設けました。ガイドラインの厳守を徹底することにより、従業員やその家族、またお客様に対しても感染拡大をさせないよう最大限の配慮をしております。

住江織物グループの行動指針

 当社グループは、政府の緊急事態宣言に基づき、各個人が全面的な協力を誓い、他府県への移動の自粛、3つの密(密閉空間・密集場所・密接な接触)について、厳に慎む事を約束します。
日本の社会と自らの企業と自ら並びに自らの家族を守り抜くために、実践してまいります。

当社グループの主な感染防止対策
  • 勤務体制の変更措置(時差出勤・在宅勤務)
    勤務体制の変更措置(時差出勤・在宅勤務)
  • 職場換気と手洗い・うがい・消毒の奨励
    職場換気と手洗い・うがい・消毒の奨励
  • 会議・出張の自粛リモート会議の推進(環境整備)
    会議・出張の自粛
    リモート会議の推進(環境整備)
  • 机上アクリル板の設置
    机上アクリル板の設置

安定供給の確保

 世界的な新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、原材料などのグローバルサプライチェーンが部分的に遮断されました。サプライチェーンの変更に伴う顧客への説明・原材料などの必要数量の確保・製品の安定供給・品質問題の解決にはこれまでの経験を活かし、問題をほぼ生じさせることなく製品の安定供給を実現させています。

企業としての課題

ESG経営を念頭においた事業の成長

 当社グループは40年以上前から、環境に配慮した対策や製品づくりに取り組んでおり、1998年に発表した「住江織物グループ環境対策宣言」では、「K(健康)K(環境)R(リサイクル)+ A(アメニティ:快適さ)」という理念のもと、製品とその製造過程において環境保護に取り組む姿勢を打ち出しました。21世紀の地球環境において環境保護は重要課題になるという考えが根本にあったためです。また今日では、新型コロナウイルス感染症拡大という外的要因によって、企業のS(社会)への取り組みの重要性もまた浮き彫りとなりました。社会と環境に対する企業の取り組みの重要性はESGやSDGsに共通しており、その重要性を意識した経営や事業の成長を目指してまいります。

ESGの取り組みについて
ESGの取り組みについて

新たな価値観

社会の変化に対応した価値の創出

 日常の至るところに感染リスクが潜むようになったことで、私たちの企業行動や考え方が一変しました。今後もしばらく続くとみられるこの新常態において、コロナ禍発生以前からの既存製品である抗菌・抗ウイルス機能付きのカーテンやカーペット、タイルカーペットなどのさらなる展開、当社グループの環境理念である「KKR+A」の展開の加速に加え、S(社会)への取り組みなどを推進することにより、社会から求められる「新たな価値の創出」に取り組み、ウィズコロナ、アフターコロナの市場が求める価値観の変化に対応できる企業を目指します。

Chapter02会社と従業員の持続的な信頼の築き

ウィズコロナの働き方改革

住江織物(株)人事部 部長 河合 勝也新しい選択肢の活用を継続する住江織物(株)人事部 部長河合 勝也
 従業員がパフォーマンスを最大限発揮できる環境づくりが人事部の役目だと思います。コロナ禍にあっては、まず従業員の安全を第一に、事業の継続に必要な環境整備が大切です。アフターコロナにおいても、これを機に進められたオンラインによる会議や研修、面接など新しい選択肢の活用と在宅勤務ガイドラインの適用を継続していきます。
住江織物(株)情報管理部 部長 草野 亮一システム基盤を構築していく住江織物(株)情報管理部 部長草野 亮一
 ウィズコロナでは、在宅勤務が当たり前となり情報管理部もさらなるオンライン化・デジタル化に取り組む必要があります。まずはコミュニケーションツールを全社に展開するため環境構築に取り組んでいます。今後は、利便性・セキュリティ・コストを踏まえ変化に対応できるシステム基盤を構築していきます。
住江織物(株)CSR推進室 部長 三宅 強働き方改革の推進が成長の鍵です住江織物(株)CSR推進室 部長三宅 強
 新型コロナウイルスはいまだ収束せず、ウィズコロナ、アフターコロナにおいても企業として「働きがいを感じる組織」「社会で生き残る柔軟かつ強靭な組織」を求め続ける必要があります。「新しい生活様式」に対応しつつ、働き方改革を推進できるかどうかが、これからの当社グループの成長の鍵を握っていると考えます。
スミノエ テイジン テクノ(株)デザイン部 服部 芙月柔軟な働き方への道ができましたスミノエ テイジン テクノ(株)デザイン部服部 芙月
 実際に色見本や試作品を見ながら仕事をするので、当初はパソコンのみでは業務が完結できず、在宅勤務は効率的ではありませんでした。今は、スケジュールをしっかり組むことで、在宅時の仕事の進め方を見つけつつあります。今回の危機により、柔軟な働き方への道ができたと思います。
住江織物(株)車両営業部 龍 啓介業務を見直す動きが活発になる住江織物(株)車両営業部龍 啓介
 新型コロナウイルス拡大の影響で働き方が刻一刻と変化するなか、時差出勤、在宅勤務を通し、部署全体で業務方法を見直す動きが活発になりました。また、子供の休校と在宅期間が重なり、家族との有意義な時間が増えました。非効率な業務や外出自粛など辛いことも多いなか、前向きな姿勢で取り組めていると感じます。
(株)スミノエ ファブリック部 岡本 有加新しいツールを積極的に導入(株)スミノエファブリック部岡本 有加
 所属部署では在宅勤務実施にあたり、インターネットファックスや新しいコミュニケーションツールを積極的に導入しました。こういったツールの導入や在宅勤務の実施がグループ全体に広がることを望みます。また、働き方の変化に順応すべく、会社の取り組みだけでなく、各自が現状の業務方法を見直すよいきっかけになったと思います。