岡崎 奨
Suminoe Textile Vietnam Co., Ltd.
2008年入社
ベトナム工場の立ち上げという重大な役割を与えられた時の印象は?
もともと大学時代から、いつか海外で働きたいと思っていたので、ベトナム工場の立ち上げスタッフとして内示を受けた時は嬉しく感じたと同時に、全く経験の無い未知の業務を行う事に対して、不安でいっぱいになりました。
なにしろ、全く何もないところから、人事総務、会計、設備、製造、貿易、調達スタッフの面接、社内規程づくり、備品や設備の購入に各種の契約、材料調達、工場従業員の採用、製造トレーニングと、工場の運営に必要なあらゆることを行わなくてはならないのです。住江織物は、自分で考えて挑戦する企業で私もその社風の中で成長してきましたし、何より困った時には助けてくれる先輩や上司も数多くいましたので、不安を感じつつも、業務遂行の第一歩を踏み出すことができました。
工場立ち上げはスムーズでしたか?また、どのような問題や課題がありましたか?
ベトナム工場はEPEという、製造・輸出のみ可能なライセンスを取得しています。これは関税や付加価値税が免除される反面、多くのルールが定められています。そのため現地スタッフの面接やサプライヤー選定の際は、過去にEPE企業での業務や取引経験があるか、手続きを滞りなく行えるかを見極める必要があり、非常に苦労しました。
また、中国から現地へ大型設備を導入するために契約書を作成した時は、契約書がベトナムの税制・貿易ルールに準拠しておらず、銀行から「サプライヤーへの外貨送金ができない」と言われたこともありました。急ぎ銀行や社内の先輩、上司、現地に進出している企業の方まで、あらゆる方の助力を仰いでなんとか契約書を改定、送金にこぎつけたのですが、この時は本当に肝が冷えました。
立ち上げに携わっている新拠点に寄せる夢は何ですか?
まだまだベトナム工場は立ち上がったばかり。まずは安定供給の体制を整えることが急務です。これから人材育成や、長期的にベトナムで安定した工場経営を行うための基盤づくりに取り組んでいきます。
そして、着実に電気カーペットや電気毛布の製造、輸出を進めていき、小物家電や健康家電の開発、製造に向けた新たな取り組みを行い、1拠点として成長させることが私の目標です。