犬飼 友昭
研究・開発
(技術開発センター)
2018年入社
手がけている研究・開発の内容についてお教えください。
現在私が開発を行っているのは、産業資材がメインで自動車のシート地や天井材に施す消臭加工技術、その他機能加工です。さらに、当社の消臭加工技術であるトリプルフレッシュシリーズの新規開発も手がけています。インテリア関連ではグループ会社の株式会社スミノエと連携してラグやカーテンなどの新商材の研究・開発も行っています。
カーペットの製品開発にあたっては大学と共同研究を行い、その風合いを数値化し購入時の参考となるようデータを集めたりと、人の心地に寄り添えるような取り組みにも着手しています。私は大学時代に研究の一環として官能評価の試験者・被験者をする機会も多かったため、こうした各種官能評価の経験や評価手法が現在も仕事の役に立っています。
これまでに携わった製品開発で特に思い入れのあるものとは?
SUMINOEは社歴・年齢に関わらず、その熱意次第で大きな仕事に携わることができます。私の場合は1年目の時に、自動車のシートカバーに消臭加工をするための機能材の開発を任されました。
お客さまから寄せられた要望の大半はクリアできたのですが、開発後半に物性試験の内、ただひとつ燃焼性だけがNGとなってしまいました。そこで、使用している材料を再度見直し、原因となった材料に目星をつけて変更を行いました。それまで行った試験をすべて一からやり直すことになってしまいましたが、その後テーブル試作と試験を繰り返してすべての要求を無事クリアできました。先輩方にはご迷惑をおかけしましたが、やり遂げることができ、携わった仕事での初の商品化でもあったため嬉しかったのを覚えています。マーケットインの開発ではお客さまから要求される製品スペックは明確であることが多く、計画通りに目標をクリアする達成感を日々得られるのも良いところです。
仕事を通じて叶えるこれからの夢、目標を聞かせてください。
SUMINOEの行っているKKR+A、環境や健康へ配慮した製品づくりの流れは今後も加速していくと考えられます。幅広い事業展開をしている強みを生かしてさまざまなニーズを汲み取り、新たな製品の開発や各種機能加工を通じて、世の中の不便や不都合を減らしていくことができればと考えています。
私の所属する技術開発センターは新規開発案件で声がかかりやすい立ち位置ですので、お客さまから寄せられる数々の依頼に対して「とりあえずやってみよう」という精神で、前向きに取り組んでいきたいです。またこうした製品開発とともに、その情報や魅力を伝えるための方法にも携われたらと感じています。まだ当社ではあまり取り組めていないところではあるのですが、例えばARの活用など、将来的にこういった技術を取り入れることが出来れば面白いと思っています。