社外取締役メッセージ

社外取締役 清水 春生

グローバル化を通した学びを今後の成長に活かすことが大切

 2016年8月から当社社外取締役をさせていただいております清水春生です。

 この6年間を通して改めて感じることは、すばらしいブランドと上質な顧客を持つ100年企業であるということです。一方、目まぐるしく変化するグローバル競争の時代においては、「市場の先取り」を果たせる企業が生き残ることに繋がるでしょう。

 幸い当社グループは、グローバル展開しており、その成長が中長期の企業拡大の柱となります。大切なことはグローバル化を通して学んだ現地のビジネス手法やノウハウを次期戦略にどのように活かすかだと思います。日本の本社が「指導するというような発想」ではなく、むしろすでに当社が事業展開している新興国が持つスピード、若さ、IT能力等々を真摯に本社側に取り入れることが「市場の先取り」に繋がると感じています。

 SUMINOEブランドの一層の成長を楽しみにしています。

社外取締役 野村 公平

SUMINOE の課題と「つくる責任つかう責任」

 住江織物グループ(SUMINOE)にはプライム市場に上場している企業の条件をクリアする当面の課題があり、「SUMINOE GROUP WAY 2022 ~2024~2027」の経営目標を実現するという中長期の課題もあります。

 ところで、SUMINOEは使用済み廃棄物となったタイルカーペットを原料とする高品質の循環型リサイクルカーペットの開発を2011年にスタートし、苦労を重ね商品化しました。これが水平循環型リサイクルタイルカーペット「ECOS®(エコス)」です。リサイクル材使用率(最大78%)が非常に高いSUMINOEを代表する環境商品になっています。そこで、冒頭の2つの課題を解決するためにも、「ECOS®」など高品質の環境商品をBtoBビジネスで強く訴求することが求められています。そのために人材を活用すること、男性・女性を問わず若い人、意欲のある人を重要なポジションやビジネスに積極的に登用することなどにより販売を促進することが求められています。

 SUMINOEはSDGsなどグローバルで喫緊のテーマに積極的に取り組む先進的企業であり、「つくる責任つかう責任」(SDGsの目標12)に早くから共鳴し実践している企業です。自社の強みを多くの顧客企業やご家庭に熱く訴えるビジネスをすることが今こそ求められていると思います。

社外取締役 牧野 考一

BtoC企業での経験を活かして「住江織物ブランド」の向上を図る

 本年の定時株主総会招集ご通知にも記載されているとおり、私には株式会社髙島屋での経験や見識を活かして、当社のコーポレートガバナンスの一層の向上に寄与することが求められています。グループ会社での経営経験や営業マーケティング分野での役割が大きいと認識していますが、百貨店業を主としたBtoC企業での経験が、メーカーである当社グループにおいてどのように活きてくるのか? 当初は自問自答を繰り返していました。技術的なことは正直わからないことが多いですが、当社製品はインテリア事業、自動車・車両内装事業、機能資材事業のどれもが最終消費者と直接関わるものであることから、小売業で培った私なりの視点で意見を述べることでほかの取締役とは違う役割を担えるのではないかと考えています。

 たとえば、4割弱のシェアがあるインテリア事業においては、ホテルや商業施設での再生材タイルカーペットから家庭用ラグまで幅広い製品がありますが、一般消費者への当社および当社製品の認知度はまだまだ低いと感じています。インテリア事業と機能資材事業において、当社家庭用製品の認知度アップにより「住江織物ブランド」そのものの向上を図れるようにしていきたいと考えています。

社外取締役 種田 ゆみこ

社外の客観的な視点と専門性を活かしてガバナンスの向上に貢献していく

社外取締役としての自身の役割について

 私に求められる役割は、3つと考えます。1つ目は、財務・会計、税務、監査分野の「専門家」としての立場です。2つ目は、「多様性」の確保です。今は唯一の「女性」取締役として異なる価値観と視点での問題提起やアドバイスをする所存です。3つ目は、「社外の視点」です。世界的な課題であるESG投資やSDGsへの取り組みは、特にプライム市場に上場する企業の社会的な期待が高まっているなかにあって、極めて重要なものです。他社での社外役員の経験を踏まえ、社外取締役として積極的に情報を入手してガバナンスの向上に貢献していきたいと考えています。

当社取締役会のあるべき姿

 当社は、9名の取締役のうち、社外は専門性の異なる4名(うち、女性1名)で、指名・報酬委員会も過半数が独立社外取締役です。取締役会の実効性に対する評価は高いですが、今後もより「取締役の多様性」を進めていくことが望ましいと思います。

社外取締役としての自身の役割について

 当社は歴史があり、社会の課題解決に非常に前向きな企業風土の会社です。ユニークさは商品開発などの考え方にも表れています。これからも社会の需要を先取りしながら、提供する商品とサービスの“質”の向上にこだわってほしいと思います。