ニュースリリース

2020.01.01お知らせ

2020年 年頭のご挨拶

新年明けましておめでとうございます。 
旧年中は格別のご高配を賜り厚く御礼申しあげます。

 2019年5月、新たな時代「令和」がスタートいたしました。2019年の国内経済は、雇用、所得環境は堅調となったものの、個人消費の基調は弱く、こうした国内景気の足取りの重さや、米中貿易摩擦の長期化の影響による世界経済の減速感から、企業業績も力強さに欠く状況が続きました。今年は東京オリンピック・パラリンピックに向けたインバウンド需要の高まりに期待感はあるものの依然として楽観視できず、景況判断が難しくなっております。
 そうしたなか、当社におきましては、2017年6月にスタートした第5次中期3ヵ年経営計画「2020」の最終年に入り、テーマとして掲げた「企業ガバナンスの再構築」と「事業の成長」の二軸のもと、全役員、全社員が一丸となって諸施策に取り組んでおります。

① 企業ガバナンスの再構築
 引き続きコンプライアンス遵守ならびに管理体制の見直しのため、経営幹部と従業員の双方向コミュニケーションを図っております。また、収支や在庫をタイムリーに把握して経営判断に活かし、効率的かつ効果的なモニタリングを行うべく、グローバルで基幹システムの再構築を進めております。

② 事業の成長
 お客様のニーズに柔軟かつタイムリーに応えるべく、「取扱い商材の拡大」「グローバル化の強化」「高付加価値商材の開発・販売」に注力しております。「取扱い商材の拡大」では、当社が従来扱ってきたファブリックの枠を超えた商材の拡充、「グローバル化の強化」では、ベトナムへの新規進出、「高付加価値商材の開発・販売」では、先端分野の展示会への出展や外部機関との共同研究に注力しております。

○ 企業価値の向上
 地球温暖化が差し迫った問題となっております。世界の投資家目線でもESG評価が導入されるなど、事業運営のあり方にも姿勢を問われてきております。当社グループは約20年前から、健康・環境・リサイクルをテーマに活動してきた会社です。人にも環境にもやさしい事業展開と、ゼロ・エミッションに根差す水平循環型リサイクル事業などを通じて、グローバルマーケットから要求される製品を提供し続けることで企業価値の向上を図ってまいります。

○ 自動車産業の転換期を迎えて
 自動車産業は100年に一度の大変革期に突入しています。例えば、本年中に5Gの国内サービスが本格スタートすることで、自動運転技術は実用化に向けさらなる進歩が期待されます。ドライバーが人からAIに変わり運転席が不要になれば、自動車は単に移動する手段から、自宅や職場に並ぶ第3の生活空間に変わると言われております。内装材に求められる意匠性や機能性も従来とは異なっていくことが見込まれます。また、カーシェアの考え方が進み、自動車が鉄道やバス同様、不特定多数の人が使うことを前提とした乗り物になれば、内装は従来に比べ、よりイージーメンテナンスな素材が求められるようになるでしょう。このように確実に自動車の素材と機能性を巡るトレンドは変容していきますが、当社はこの変化を、100年以上にわたり日本の自動車・車両内装とインテリアのパイオニアメーカーとして、二つの市場をけん引してきた当社ならではの強みを発揮できる機会と捉えております。

 当社グループは、明治の創業時から人々が集う住まいや室内空間、車内空間などを快適にし、暮らしに彩りを添えてまいりました。幕を開けました令和の時代も、そしてその先々においても、当社は事業の成長と、持続可能な社会への貢献を目指してまいります。

 今後もお客さまのニーズに応え、より良い商品を皆さまにお届けできるよう社員全員で前を向き進んでまいりますので、ご支援のほど宜しくお願い申しあげます。

住江織物株式会社
代表取締役会長兼社長
吉川 一三